母性本能と人材育成

2016.05.07 Sat

私には3人の子供がおり、そのうち長女は株式会社アペックスで、長男は株式会社アルトで仕事をしています。
長女が最初に一緒に仕事をしたいと言ったのは、今から12年前のことです。
当時会社は勢いを増し、右肩上がりに成長し始めた頃です。
 
増えていくスタッフの中で、長女を自分の後継者となるべく「尊敬されるリーダー」に育て上げないといけないと意識した頃でもあります。
スタッフの立場から見たら、できもしないのに、社長の子供だからということで、特別扱いされることが一番面白くなく、大した仕事もできないのに大きな顔をされていたら、ついていこうという気にもならないはずです。
 
そういう観点からかなり厳しく長女の教育をしたつもりです。
ただ当時は夫が社長で私は専務という立場で、夫はとにかく長女が可愛くて可愛くて、甘い対応が多く、結局それを私が戒めていくという図式でした。
 
そして言葉では厳しく長女を叱咤激励しつつも、転ばぬ先の杖で、常に大きな失敗をしないように陰で多大なるフォローをしてきました。
長女とほぼ同じ頃から会社で頑張ってきてくれているシニアスタッフ(勤続年数が10年以上)が現在6人いますが、そのスタッフたちに対しても、常に転ばぬ先の杖で、いろいろなアドバイスをしつつ、幅をもたせてできる限り彼らの個性が伸びるように指導してきました。C789_happawomotu_TP_V
 
その結果が食品事業部であり、化粧品・医薬部外品の製造販売であり、健康食品事業部などの新しい事業部の誕生でした。
 
2012年に上場企業との資本提携を果たして、3年が経ちました。
シニアスタッフたちも30歳半ば〜40歳くらいになってきて、そろそろ今の図式を変えていく時期が来たと感じるようになりました。
 
思い返せば、私自身が彼らの歳の頃には、すでに起業して10年以上経っており、様々な苦い経験をし、中小企業のオーナーとして確立していた頃です。
 
 母性からくる「保護・育成本能」をそろそろ私自身が手放す時期なのだと気付きました。
彼らが彼らの考えや思いで業務を随行した結果、失敗をし、悩み、責任を取ることの重みをもっと経験させることも非常に重要です。
 
私がもし男性だったら、きっとこの会社は全く別物になっていたと思いますし、女性でも子供を持ったことがなかったら、やはり全く別物になっていたのだと思うと、母性のなせる技は良しにつけ悪しきにつけ偉大だと思う今日この頃です。
 
 

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