キャリアアップ転職の落とし穴。3回の転職で気づいた「どこへ行っても同じ」理由とは?
2025.11.29 Satあなたは「今の会社、このままでいいのかな?」と考えたことはありませんか。
ここ最近、取引先を含め、経営者や担当者の方とお話ししていると、必ずと言っていいほど出てくるのが「なかなか良い人材が来ない」という悩みです。
『求人ジャーナル』や『タウンワーク』などの求人誌に、決して安くはない費用を払って募集をかけても、「経験者歓迎」とすると30代より若い人がほとんど応募してこない。
一方で、昔ながらのハローワークに求人を出すと、応募してくださるのは50代後半から60代の方が中心です。
もちろん経験値は豊かかもしれませんが、企業側が求めているのは、もう少し若い世代。
「若くて、経験もあって、長く働いてくれる人がほしい」——そんな“理想の人材像”と、実際の応募とのギャップに、多くの企業が頭を抱えています。

そんな話を、ある日、友人たちとの食事会でしていたときのことです。
その場に、お嬢さんと一緒にいらしていた方がいました。お嬢さんは『ビズリーチ』のテレビCMを見て、「自分もキャリアアップしたい」と思い立ち、当時勤めていた会社を辞めて転職を決意したそうです。
もともと今の職場を「大嫌い」というわけではなかったけれど、「自分なら、もっと評価してくれる会社があるかもしれない」と感じた、と。
ところが、いざ転職してみると「なんだか合わない」。
そこでさらに転職を重ね、結果として短期間で3社を経験することになりました。
そしてつい最近、そのお嬢さんがこんなことを話してくれたそうです。
「あの企業がいいかも、こっちのほうがいいかもって転職してみたけれど、結局どこも一長一短で。自分が何を求めているかがはっきりしていないと、どこへ行っても同じだって分かったの。だから元いた会社に戻ることにした。」
これは、今の日本の転職事情をとても象徴しているエピソードだと感じました。
確かに「キャリアアップのために転職する」という考え方は、欧米では昔からごく普通のことです。
自分の能力を伸ばしたい、もっとチャレンジしたい、自分の価値をフェアに評価してほしい——そうした前向きな理由から転職する人もたくさんいます。
ただ、私が違和感を覚えるのは、最近のテレビコマーシャルの“空気”です。
あたかも「今の会社にいるあなたは、きちんと評価されていないかもしれない。他の企業なら、もっと高く評価されるはず。だから辞めて、もっといい会社を探しましょう」と、すべての人に向かって背中を押しているように見えるところ。
もちろん、本当に環境を変えたほうがいい場合もあります。
しかし、「隣の芝生は青く見える」ということわざがあるように、「今よりもっと良いはず」と外側ばかりを見ていると、大事な視点を失いがちです。
本当は、転職するかどうかを考える前に、
「自分は働き方に何を求めているのか」
「どんな環境だと心地よく力を発揮できるのか」
という“自分の軸”を見つめ直す必要があります。
北欧の国々では、キャリアアップだけでなく、「暮らし全体として、自分がどうありたいか」を起点に働き方を選ぶ人が多くいます。
給料や肩書きだけでなく、家族との時間、健康、余暇、学び直しの機会……。自分の人生の優先順位を一度立ち止まって考え、そのうえで転職するのか、今の会社で役割や働き方を変えるのかを選ぶのです。
今日のエピソードからの小さなヒントは、「選択は慎重に」というひと言に尽きます。
テレビCMや周りの言葉に背中を押された時こそ、
・私はどんなときに「しあわせだな」と感じるのか
・仕事に何をいちばん求めているのか(お金・安心・成長・人間関係……)
・今の職場で変えられることは、本当は他にないのか
こうした問いを、ノートに書き出してみてください。
転職は決して悪いことではありません。
ただ、「隣の芝生」だけを見つめて飛び出すのではなく、自分の足元の土を一度確かめてから踏み出すことが、結果的にいちばんのキャリアアップになるのだと思います。
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