仕事の繋がりが「一生の宝物」に変わる、北欧流の温かな関係性
2026.02.04 Wedふと届いた一通のメールに、思わず時計の針を巻き戻してしまいました。
それは、かつて私がジェトロ(日本貿易振興機構)の輸入専門家として世界を飛び回っていた頃、共に汗を流した仲間たちからの集いの誘いでした。
前回の開催を遡ってみると、なんと2019年。時の流れの速さに、少しだけ胸がざわつきます。
今回は急なお誘いでどうしても伺えなかったのですが、主役の名前を見て、懐かしさで胸がいっぱいになりました。
当時、まだ20代後半だったスタッフの小島さん。
瑞々しい感性で私たち専門家を支えてくれた彼が、このたびジェトロ・ポーランドの要職に就き、現地へ赴任されるとのこと。
あの頃の青年が、今や日本を背負って立つ立派なリーダーになられた……。
その事実に、親戚のような、あるいは戦友のような、誇らしい気持ちが込み上げます。
思い返せば、当時はまだメールさえ普及していない、ファックスが主流の時代でした。
民間のビジネスの世界しか知らなかった私は、組織のルールもろくに分からず、バレンタインの時期に海外からの業務報告書の末尾へ、軽い気持ちで「Happy Valentine’s Day!!」と手書きのハートマークを添えて送信してしまったのです。

後日、帰国報告で本部を訪れた際、同僚の方に笑いながら言われました。
「ビューエルさんのあのファックス、部長のところまで決裁に回って、しっかり捺印されていましたよ」
あのハートマーク付きの報告書が、厳格な組織の階段を一段ずつ上り、最後は真っ赤な顔をした小島さんの手元へ戻っていった光景を想像し、私はその場で顔から火が出るほど赤面したのを覚えています。
北欧の人々は、仕事においても「一人の人間としての温もり」をとても大切にします。
合理的なシステムの裏側にある、ちょっとした失敗やユーモア。それが時を経て、かけがえのない絆のスパイスになることがあります。
効率やスピードばかりが求められる現代ですが、皆さんの周りにも、ふとした拍子に思い出す「愛すべき失敗」はありませんか。
その時感じた恥ずかしさや戸惑いは、もしかすると数十年後、あなたを支える温かな「再会の種」になっているかもしれません。
次回こそは、成長した彼や懐かしい皆さんと、あの頃の失敗談を肴に乾杯できることを願って。
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