懐かしい年末年始の風習

2025.01.01 Wed

昔は年末年始というと、準備することがとても多かった思い出があります。
明治生まれの祖母によるおせち作りで大忙しでした。
今のようにおせちを通販やコンビニで手配することはできず、祖母が薄くスライスしていく大根や人参、そしてそれを千切りにしてなますを作ったり、ごぼうやにんじんを準備してきんぴらごぼうを作ったりと、一品づつ作られていくおせちを楽しみにしていました。

また近くの和菓子屋さんに作ってもらったお餅が届けられると、妹と
「まだ柔らかいお餅を少しだけ食べさせて」
と祖母におねだりして、四角く切るお餅の端を焼いてもらい、お醤油でいただいたのが記憶に残っています。
つきたてのお餅の美味しいこと・・・懐かしい思い出です。

祖母は12月30日になると、ぬっぺ汁も作りました。
それを30日と31日と二日続けていただきました。
ぬっぺ汁と言ってもいろいろな種類があるかと思いますが、うちの実家のものはお醤油ベース。
一番の特徴は『つとどうふ』というお豆腐が入っていることでした。
今でも一部のスーパーで年末『つとどうふ』が売られています。長細くすだれで巻いて作ったような感じのお豆腐です。

年越しをする時には、神棚にもぬっぺ汁と小さく切ったお餅をあげて、蝋燭をつけます。
小さかった私にとっては特別な夜の儀式でした。

風習は地方地方によっていろいろあるようですが、私の育った実家では
「お正月の3日間は、4つ足を食べてはいけない」
という風習があり、牛肉や豚肉はお料理に使われず、鶏肉を用いたお雑煮を食べて過ごしました。

少しでも祖母の、そして母のようなお料理をしたいと思って頑張ったのですが、なかなか全て手作りとはいかないものです。
レシピはありませんが、なんとなく味は覚えています。
もう少し時間を作って、手作り感満載の年末年始を今年こそはやってみようかと思っています。

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