ロシアのウクライナ侵攻がビジネスに与える影響

2022.04.28 Thu

ロシアのウクライナ侵攻は、ビジネスにおいても他人事ではありません。
コロナ禍の経済活動の縮小に追い討ちをかけるように、この戦争は大きな影響を及ぼしています。

日本企業が「経営にマイナスの影響を及ぼしている」と答えた割合は35.5%。「今後影響が見込まれる」と答えている企業は全体の46.6%で、合計81.5%の企業が経営への影響を懸念していると東京商工リサーチが発表しています。

弊社の輸入業務でも、急激な円安が痛手になっています。
今まで1ユーロ124円で計算していたのが136円になり、1ドルが126円になって、今までの金額では輸入商品を販売できなくなってしまいました。
さらに、輸送費も高騰。もともとコロナ禍でかなり船の本数が減り、コンテナの予約がなかなかできず、価格も2〜5倍に跳ね上がっていたのですが……今度はロシア上空を飛べなくなり、航空運賃が急騰してしまったのです。

輸入新商品の価格を出そうとしていたスタッフは、
「仕入れ単価だけでなく輸送コストまで上がると、予定していた売価より20〜30%上げないと計算が合わない」
と音を上げています。

私自身も輸入商品を見るために展示会に行きたい気持ちがあり、
「6月に展示会がドイツであるから来ないか?」
とすすめられてドイツへの航空運賃やフライトについて調べたところ、今までよりも本数が少ないうえにフライトが長く、航空運賃が高いことに驚きました。
ロシア上空を飛べないとなるとアラスカの方を飛ぶか、タイのバンコクかドーハ経由で行かなければならないのです。
一気に気持ちが萎えてしまいました。

ほかにもたくさんの変化があります。
フィンランドの友人から
「日本の郵政省はフィンランド宛の荷物や手紙を受け付けていないと聞いたから、確認してほしい」
と依頼があって確認したところ、確かに郵便の受け取りを停止していました。
フィンランドはロシアと国境が接していることから、NATOへの加入を急いでいるとニュースにもありましたが、過去を振り返ると何度もロシアと戦ってきた歴史があります。
フィンランドの取引先の話によると、やはり危機感が募っているそうです。

デンマークの取引先は
「ロシアがウクライナに侵攻した途端に、デンマークは軍隊への軍事予算編成をすぐに承認した」
と聞きました。
スウエーデンの取引先の女社長も、
「あまりにインフレが進み、商品の売れ行きが鈍化していて苦しい」
とこぼしています。

ニュースだけでなく、海外の取引先や友達からも状況の変化を耳にします。
変わり続ける状況のなか、今後どうなるのか不安な気持ちになりますね。

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