年を重ねたらどう生きればいいのか
2019.02.16 Sat母は昭和10年の亥年生まれで、今年で84歳になります。
父が8年前に他界して以来、母は妹家族と生活をしているのですが、ここ数年間で妹の3人の息子が次々結婚。
妹夫婦は自分たちの生活、結婚式の準備、それに関わる一連の案件に大忙しで、母は寂しさを感じているようです。
もともとメニュエル症候群を持病に持っている母。
40代の更年期障害のあたりから、数年に一度は救急車のお世話になるくらいのめまいを発症しますが、それ以外は特に手術を受けたことはありません。
唾液が出ないこと、そして涙が出ないことはつらそうですが、自転車に乗っておいしいビーフシチューを食べに出かけたり、デパートへ買い物に出かけたりしています。
母の年齢にしてはすごく良い状態です。
生まれ育った地元で生活をしているため、小学校の同級生や中学校の同級生も多く、なんだかんだ幸せな生活を送っています。

しかし本人は全くそう思っていません。
「間質性肺炎かもしれない」
と一言言われただけで3つも病院を周り、その病気が立証されないと納得しません。
そして会うたびに病気の話、体調不良の話。
よくよく聞いてみると、本当は
「妹の家族と外食をしても、自分がいつも下座で、自分が食べたいものの心配をみんながしてくれない」
「孫の嫁が遊びに来ても、声がけをしないで帰ってしまう」
などの『寂しさ』がつらいようです。
一方、クラブツーリズムのお一人様旅行で出会うご年配の方々はエネルギッシュです。
年に1、2度参加をしている私は、多分参加者の中ではいつも一番若い部類。
一緒に参加される方々は60代後半から80代前半の先輩方です。
その諸先輩方の目は常に外を向いていて、
「世界三大滝をみるのよ!」
「秘境周りをしたいんだ!」
「次はまだ見ていないアルハンブラ宮殿に行くの」
といった目的意識とエネルギーに驚かされます。
海外出張に慣れている私でさえ、アフリカは遠いと感じるのに、ご高齢な80代の方々がアフリカ旅行を楽しんでおられます。
それぞれの方々にはそれぞれの歴史があって、旅の間にポロッポロッと悲しい過去や孤独な今をシェアしてくださる方々もいます。
その度に「母もこういう旅に参加してくれたらな〜」といつも思います。
歳をとれば関わる人の数も減り、体力的にも老いを感じることは増えていくでしょう。
ルーティーンも多くなり、新しい刺激が減ってきます。
そうなると、内省ばかりに目がいき、文句しか口にしない日々を迎える可能性があります。
だれしも老いは避けられませんが、生き方は自分自身の選択です。
母が耳を貸してくれると良いのですが。
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