よくお財布を拾います

2018.08.11 Sat

私はよくお財布を拾います。

京都への日帰り出張の際、あまりにタイトな出張に疲労困憊だった私は、自分へのご褒美に、グリーン車のチケットを手に夕方京都駅から東京駅行きに乗りました。
京都駅を出て少しした時に、なんとなく左お尻のあたりに硬いものを感じ、「あれ?」と思って、手を這わすと、そこに2つの長財布がありました。

驚いて手にとり、一つの方の財布を開けてみると、運転免許書からカード、さらにはたくさんの一万円札が。
そこで通りかかった車掌さんにお財布を手渡すと、驚いたことにその場で中身を全て出して記録するではありませんか。
「証人になってください!」というなり、中身の確認です。
「現金で27万〜〜円ありますね。このまま落とした人が出てこなければ、全てはJR東海の持ち物となりますが、お客様が所有権を主張されれば、30%はクレームできます」
というのです。

運転免許書まであるわけで、落とし主が財布を取りに来ないはずがありません。
「いいえ、結構です」
と答えましたが、そのあまりに端的な言動に驚きました。

その数日後、今度はデパ地下で買い物をして、袋に食品を詰めようと、パッキングテーブルにカゴを置いた時に、素敵なピンク色の財布に目が止まりました。
クリスタルが散りばめてある、まだ新しそうな素敵なお財布です。
誰もそこにいないので、その財布をレジの人に届けると、後日丁寧なお礼のお電話をいただきました。

そして今度はパブロくんを連れて風の強い日にいつものお散歩コースを歩いていると、カラカラカラという音と一緒に四つ折りにした1000円札が飛んできました。
拾って広げてみると8枚の千円札でした。
誰もいないので、パブロくんに
「ねえ、パブロ、いつも何か拾うと届けているけど、今日はお札に名前も書いていないから、いただいていいかしらね?」
というと、パブロはキョトンとした顔で私を見つめました。

この時ばかりはお金をいただきました。

パブロと一緒にペットショップに行って、パブロの好きなおやつを買って、私が好きなお花を買って帰りました。

勝手な解釈ではありますが、誰かが「ありがとう」の意味でご褒美をくださったのだと思っています。

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