1984年以降に生まれた『SNS世代』とは
2017.02.18 Sat先日Simon Sinek氏がゲストとして出演しているイギリスのトーク番組を見ていて、とても興味深く感じた議題があります。
それは、今の若者についての分析。
Simon Sinek氏はイギリス人の作家で、Start With Why(邦題『WHYからはじめよ!』)などの著書で有名です。
日本ではゆとり世代が話題になっていますが、彼は『1984年以降に生まれた世代』を『SNS世代』とし、彼らの世代が抱える問題点について分析をしていました。
1984年生まれというと、今年33歳になる人たち。
すなわち、33歳以下の人が『SNS世代』に該当します。
彼によれば、この世代の若者たちは、上の世代の人たちに比べて「本当の意味での人間関係」をうまく構築できない傾向があるそうです。
その理由は、常に携帯電話を手にしていることにあります。
たとえミーティング中であれ、メールが入ってくれば、そちらに注意がいく。
facebookなどでたくさんの友達がいるように感じていても、それは本当の意味での友達とは異なる部分があります。
万一そのネット上の友達が気に入らない書き込みをすれば簡単にコメントを削除できますし、友達登録自体も削除できます。
しかし、本当の意味での友達であれば、嫌なことがあっても向かい合うしかありません。
向き合わなくてもいい環境にいることは、自分の都合がいい状況でのみお付き合いをする友達形成を好む傾向が強くなる、とのことでした。
さらに、モンスターペアレンツについても言及されました。
日本でもモンスターペアレンツが問題になりましたが、海外でも1984年以降に子供をもうけた親たちに同じような傾向があります。
万一学校の先生が自分の子供に対して不当な評価をしていると思えば、学校に押して行く傾向があります。
それを「面倒臭い」と思った教師たちは、うるさい親の子供には不当であっても良い成績をつけてしまいます。
しかし、そのように手厚く扱われた子供達も、社会に出ればそうはいきません。
自分をもっと良く評価してもらいたいと思っても、自分の代わりに上司に訴えてくれる親はいません。
結果、社会人として自分が気に入らない状況に陥ると、簡単に仕事を辞めてしまう傾向があるそうです。
私はメールが導入される前後の時代の両方を経験しています。
初めてメールがビジネスの中で使用できるようになった時
「今まで遠い存在だった取引先の部長さんや次長さんと、個人レベルでメッセージのやりとりができるなんて嘘みたい!」
と感じたのを今でも鮮明に覚えています。
それまではその人がどう思っているのか聞くことすらできず、アポが取れない場合は、全てが終わってしまいました。
メールのもたらした影響はものすごく大きいものです。
メールと同じように、人との距離感を大きく変えたSNS。
今までだったら知り合うことすら考えられなかった人たちとの出会いも可能になりました。
私自身、こうした可能性の素晴らしさを感じます。
時代が変化するたび、いろいろなポイントを問題視するのは当然のこと。
大切なことは、一つのツールや分野に依存せず、バランスを取った生き方を志すことだと思います。
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