ワーキングマザーの職場復帰。
大切なのは、時間だけで管理しようとしないこと。

2016.07.30 Sat

前回に続いて、ワーキングマザーの職場復帰についてです。

実際に仕事復帰をする場合、事務職ならまだしも、営業職や管理職になってくると、それに伴う仕事の量も多くなり、時間帯も9時17時では収まらなくなってきます。

今から7、8年前に初めてこの問題に直面した時のことを今でも思い出します
そのスタッフは、しょっちゅう体調を崩す子供がかわいそうであり、有給をこれ以上取れないという夫に腹を立て、会社に対して休みの申請を頻繁にすることに申し訳ない思いでいっぱいで、何一つちゃんとできない自分に嫌悪感を持っていました。 
 
さめざめと涙するそのスタッフを見ながら、入社当時の彼女のことを思い浮かべました。
入社当時は、結婚することがゴールで、仕事は結婚までの短期的なキャリアという位置付けだった彼女の意外な能力に気づいた私は、チャンスあるごとに彼女の意識改革に努めました。
 
結婚はゴールではなくて、人生の中の通過点の一つであること。
子供の世話をするために仕事を辞めたら、将来復帰する時に、自分が希望するような職種にはなかなかつけないこと。
子供が大きくなった時に、〜さんの奥さん、〜さんのお母さんという肩書きだけでなく、仕事を持つことで、しっかりとしたアイデンティティーを持って、生きていけること。
 
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意識改革をした彼女がここまで頑張っているけれど、今の状況はきつすぎて、何か変わらない限り、仕事を継続することはできないであろうと思いました。
であるならば、何を変えてあげたら彼女は仕事を継続できるのだろうか?ということで、彼女と話をしていきました。
 
「仕事終わりの時間が1時間前倒しになれば楽になる?」
「それとも朝が1時間遅いスタートにしたら気持ち的に楽?」
「時間給が取れれば、堂々とお休みできるし、他のみんなに気兼ねしなくて楽になるよね?」
「i-padと携帯があれば、子供が寝た後でもメールのチェックをしたり、取引先に連絡できるよね?」
「ノルマの売り上げを少し下げて、取引先を幾つか他のスタッフに担当してもらう?」
 
そもそもこうして悩むこと自体、そのスタッフは真面目だから悩むわけです。
ひとまず彼女は朝が一番大変だというので、1時間スタート時間を遅くし、時間休制度を社内でルール化し、ノルマの売り上げ高を下げ、取引先を何社か他のスタッフに移行することで彼女は仕事も継続することができました。
ほんのすこしガス抜きをしてあげると、いっぱいいっぱいだった気持ちがすこし楽になり、また前向きになれるのです。
 
今までに何人もの女性スタッフがそうして仕事を継続してきています。
メールなど時々チェックすると、夜遅くに取引先に連絡をしていたり、企画書を早朝に仕上げて送ってきたりと、イレギュラーな時間帯に一生懸命に仕事をしているのがわかります
 
日本の場合、ほとんどの企業で、スタッフを時間で管理しており、時間で管理できないことに経営陣は不安を覚えるのだと思います。
私のように出産経験があり、仕事をずっと継続してきた経験がある人間でさえ、一瞬、大丈夫かな?と不安を覚えなかったと言ったら嘘になります。
でも、そこは腹をくくって、信じることで、彼女たちは皆ちゃんと立派に働くママになっていくところを見ると、これでよかったのだと思います。

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