コロナ禍で広まりつつあるフィンランドの精神「SISU」
2021.02.24 Wed北欧というと、一般的にはスウエーデン、ノルウエー、デンマーク、フィンランドを指します。地理的にも近く気候も似ているのでひとまとめされがちですが、それぞれに独特の文化があります。
デンマークだとHygge。
心地よい時間を親しい人々と共有するという文化であり、ほっこり感、巣篭もりなどという言葉で表現されることがありますが、掘り下げると非常に奥深いものです。
スウエーデンだとFika。
こちらはHyggeほど歴史は古くありませんが、仕事や勉強の合間に一斉にコーヒーブレイクをとり、シナモンロールなどの甘いものとコーヒーを楽しみながら、他愛のない話をします。
コミュニケーションを図ると同時に、メリハリのある生活を送るための習慣です。
フィンランドはSISU。
SISUとは、フィンランド語で『困難に耐えうる力、努力してあきらめずにやり遂げる力、不屈の精神』という意味があります。
この言葉の由来はかなり古く、1939年から1940年の「冬戦争」と言われるソビエト連邦との戦いのさなかに生まれた言葉です。
大国であるソビエト連邦が攻めてくるわけですから「小国のフィンランドがその領土を守るために立ち向かったところで勝ち目がない」と誰もが思いました。
しかしフィンランド軍はあきらめず、根気よく、不屈の精神で戦い抜いたのです。
多くの死者を出したこの「冬戦争」でのフィンランド人の精神力こそが、SISUという言葉に現れています。
「不屈の精神で、忍耐強く取り組む」そして「決してあきらめない、投げ出さない」。
この「冬戦争」は、どうみても牽制不利で負けそうな状況下であったことから「たとえ負けそうだと思われても、頑張り続ける」という意味合いもあるそうです。
このSISUというフィンランド語を世界に発信したのが、1940年のタイムマガジンだったと言われています。
今のコロナの状況下、長期化するロックダウンや自粛に立ち向かう人々の間で「SISU」という言葉がささやかれ始めています。
みなさんも、SISUの合言葉で、コロナに負けないで、この状況を乗り切りましょう!
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