親の愚痴にどう向き合うべきか
2019.09.11 Wed私の母は今年で84歳です。
父が亡くなってから9年ほどたちます。
父と母は、子供の頃から知り合い同士の家柄で育ち、父も母も小さな頃からお互いを知り、結婚に至ったそうです。
父が亡くなってから母は妹家族と生活をしているのですが、生活する世界が次第に小さくなり、毎日グチをこぼします。
体のこと、薬のこと、自分の体調のことばかりです。
私自身は仕事が忙しく、なかなか母の相手ができません。
それでも週末になると、母に電話をしてなんとか母を連れ出そうとしてきましたが、外に出たがりません。
「一体どうしたら母が幸せになれるのか?」と悩んでいました。
そんなある日、いつもの美容院に行って母のことをちょっと話すと、美容師さんに
「芳子さん、お母さんの悩みを聞いて、解決方法を考えて提案していませんか?」
と言われてはっとしました。
母が「医者が良くない」といえば別の医者を見つけ、「薬が合わない」といえば別の薬を探す。
とにかく母の悩みに対して解決方法を見つけてきました。
その割に、母は私のいうことを聞いてくれず悩んでいたのです。
美容師さんは
「お年寄りの場合、悩みを口にしたら、あ〜あ、それは大変でしたね〜、と共感することがまず一番大切。次に『ああ、肩が痛いのね?』などと痛みのエリアに注意を払い、ちょっと撫でてあげる。それだけでお年寄りは調子よくなりますよ」
と教えてくださいました。
解決方法を考えたところで、お年寄りは聞いてはいないとのこと。
この話を聞いて、私は目から鱗でした。
今まで私は、母の悩みを聞くと、その解決方法ばかり考えて、母のその時の気持ちに添えなかった。
これからは、母の言葉をもっと真剣に聞いて、母の“今の気持ち”に沿おうと思います。
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