立派なビジョンや事業計画が持てない
と悩んだときに知ってほしいこと

2016.08.10 Wed

起業した当時、よく先輩方から、「ビジョンを持ちなさい」と言われました。
売上目標もさることながら、会社をどのような方向に導いていきたいのか、どのようなスタッフを確保したいのか、どんなところと取引をしていきたいのか。。。といろいろな例をあげてはビジョンを持つことの大切さを説かれました。
 
でも起業したての頃は、次の月の売り上げもままならない状態で、会社としても良いスタッフを確保するほどの体制も整ってはおらず、このビジョンを持つということが非常に大きな壁でした。
 
多分それは私が基本的に真面目すぎて、根拠のない夢は夢でしかないのではないか?と自分を戒めていたからなおさらの事、他の経営者の卵たちが、異業種交流会などで、
「10年後は、上場を視野に入れ動いています。年商80億円規模に会社を持って行くつもりです。」
などと発表すると、私にはそんな経営者の卵たちが自分よりずっと先を行く成功者の道を歩き始めた存在のような気がして、また自己嫌悪に陥るといったことを繰り返していました。
 
起業して3年ほど、私はよく『机の下にもぐりたい症候群』に陥りました。
たった4人しかいない小さなオフィスの中でしたので、気分が落ち込むと、机の下にもぐりたい、誰にも会いたくない、という気持ちから、スタッフに冗談交じりに、
「私机の下にもぐりたいから、暗幕をその上からかけてくれない?誰から電話があってもいないと言って。」とぼやいていました。
 
当時まだ切り替え下手で、たくさんの小さな不安を毎日たくさん抱えきれないほど持って生活をしていましたので、その不安の重さに、自分が折れそうになると、机の下にもぐりたい、誰にも会いたくない、そう感じていたのだと思います。
 
そんな時、留学中に知り合いだった友達と久しぶりに都内で食事をし、悩みを打ち明けると、
「私には会社を持つことがどんなことか、よくわからないけれど、そんなに無理してしっかりとしたビジョンを立てようなんて思わないで、こうなったらいいな〜、ああなったらいいな〜というようなおぼろげながら思っていることをビジョンだと思えばいいんじゃない?」と言われました。
 
目からウロコのアドバイスでした。
その程度なら私にもできました。
『月々の売り上げを1000万円くらいに持って行きたいな〜』『債務超過の状態から脱出したいな〜』『いつか自社ビルを持ちたいな〜』『ちゃんとみんなにボーナスを支払えるような会社にしたいな〜』
 
こうして長年仕事を継続でき、それなりに利益を出していられるということは、極端に大きな素晴らしいビジョンや事業計画を持たなくても、自分を少しでも上に上げる夢を「漠然としたもの」から、「明確」にしていくことで十分なのではないかと思います。

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