母から娘へ。リメイクをして引き継ぐ大切な指輪

2016.04.06 Wed

私は3人姉妹の長女でしたので、お婿さんをもらって家を継ぐことを期待されていました。
でも18歳で家を出てからは海外、そして国際結婚へと、両親の意に沿うことができなかったため、
父は長い間私を許しませんでした。
 
財産放棄の手続きも、早々とサインを求められましたので、
両親からいただいたのは、『健康』と『前向きさ』だと常々思っていました。
 
ただ、私がカナダ人と結婚すると決まり、父からは絶縁状を送りつけられた時に、
母が内緒で私にルビーの指輪をくれました。
母の婚約指輪兼結婚指輪で、小さなころから母の薬指にはいつもこの指輪が光っていました。
 
18金にルビーがついただけのシンプルな指輪で、かなり18金の部分が磨り減ってきていたので、
余裕が出来始めたころ友達に頼んでリメイクしてもらいました。
 
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(リメイクして、ダイヤを周りにあしらって、プラチナの台にしたところ、とても美しく生まれ変わりました)
 
先日、この指輪は唯一私が自分の両親から受け取った大切なものなので、
娘にプレゼントして、彼女の大切な人に受け継いでもらえたら嬉しいと思いつき、プレゼントしました。
 
娘のブログにそのリングのことが載っていましたので転記します。
 
今年の3月に、不意に母からサプライズのプレゼントがありました。もともと代々何かを伝えていくことが素敵で、羨ましく思っていたのですが、まさに祖父母から伝わる素敵なプレゼントでした。
私がもらったのは、ルビーとダイヤのリングです。もともと日本の祖父母とは、そこまで近しい思い出を持っていなかったのですが、そんな祖父が祖母に贈った指輪をリメイクしたものでした。母曰く、1955年くらいに、祖父が2カ月分のお給料で買ったものとか。
祖父母は、あまりそういった若かりし頃のお互いの思い出や、ロマンチックな話などしてくれたこともないので、私にはとても新鮮で衝撃的なストーリーでした。祖母が時たま、祖父が若い時はとても情熱的な人だったと言います。しかし厳しいところばかりしか思い出にない私は、あまり真に受けてなかったのですが、指輪を見た時、本当だったのかと、心が温まりました。
 
もう祖父が他界していることもあり、逆にこの指輪のストーリーがとても大切で、親戚の誰も知らない恋人時代の秘密のようにも感じました。私と祖父母の思い出が増えるわけではないけれど、特別な絆が出来たように感じました。
私自身が買い物にいったら、けして買わないような鮮やかな色合いのルビー。しかもとても大ぶりで、きっと私の手がシワシワになっても上品に身につけられるデザインです。
私もムスコのお嫁さんになる人に、いつかプレゼントできたらと思います。
 
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