11月生まれの私が、寒い季節を愛してやまない理由

2025.12.13 Sat

私は11月生まれなので、だんだんと肌寒くなっていくこの季節がとても好きです。
公園の土が落ち葉に覆われ、風が吹くたびに色づいた木の葉が宙を舞う光景を見ると、なぜか心が落ち着きます。

たしか私がまだ幼稚園に通っていた頃のことです。
祖父が落ち葉を集めて焚き火をし、その中にサツマイモを入れて焼き芋を作ってくれました。

軍手をはめた祖父が、熱々のサツマイモをふたつに割り、「フーフーしながら食べなさい」と言って私に手渡してくれたこと。
その光景は、小さかった私の記憶の中で、今も特別な思い出として残っています。

小学校に上がってから、一番楽しかった思い出のひとつが校庭の庭当番でした。
銀杏や欅の葉を集めてリヤカーに載せ、仲間と一緒に運ぶ時間。
広い校庭を何人かで掃除しても、落ち葉は次から次へと舞い落ちてきて、集めても集めても終わらないのですが、それが不思議と楽しかったのです。

山盛りに葉を積んだリヤカーに、みんなで飛び乗り、ゴミ捨て場までスピードを出して走る。
あのときの風の音や笑い声は、今でも鮮明に思い出せます。

その後、カナダに留学した際、秋のバンクーバーで見た風景にも心を奪われました。
雨の多い街で、道路という道路が雨に濡れた銀杏の葉に覆われ、黄金色に輝くのです。

夕方、ヘッドライトに照らされて浮かび上がるその道はとても幻想的で、行きつけのコーヒーショップのカウンター席に座り、コーヒーを飲みながら、行き交う車や人をぼんやり眺めていました。
まるで昨日のことのように思い出されます。

生まれた季節の風景や空気は、知らず知らずのうちに、その人の感性や記憶の土台になっているのかもしれません。

みなさんにも、自分の生まれ月にまつわる、特別な思い出はありますか?

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