どのようにして市場・トレンドの変化を捉えてこられましたか?
(T.Sさんより)
2015.10.24 Sat私自身は、トレンドという意味においては輸入物を扱うことが多いので、海外の展示会を回るというのが一番かとおもいます。 ドイツのハイムテキスタイル展、フランクフルトメッセ、フランスのメゾンオブジェ、そしてアメリカだとシカゴのハウスウェアショー、NYとサンフランシスコのギフトショー、その他にも家具であれば、イタリアのミラノやアジアだとシンガポールなどの展示会があります。 また普通の人にはちょっと驚きかもしれませんが、よく『今年のトレンドの色は〜そして〜と〜のような素材の組み合わせが人気です。』などという記事をファッション誌やインテリア雑誌で見ることがあるかとおもいますが、トレンド色やトレンドの素材というのは多くの人が一斉に動かなければ、トレンドにはなりません。 またどんな有名なファッション誌やインテリア雑誌のライターであれ、一人で勝手にトレンドを決めることはできません。
実は基本となる色合い、素材をまとめたものが展示会のブックストアで販売されているのです。非常に高価ですが、大手流通業のバイヤーさんや、雑誌のライターさんなどは、こういうものを購入して、トレンドとして仕掛けていくのです。
いわゆる流行り物とか、新しい斬新なものという意味においては、通常展示会というのは、年に2回あります。 一回の展示会で目を引くものは、それをみた同業者が真似をして次の展示会では、もっと似たようなものが並んでいきます。 そういう意味で、流行り物になっていく場合もあります。
例えば15年ほど前のフランクフルトメッセで、初めてジェリーキャンドルを見たときには、なんてすごいキャンドルなんだろうと思い、すぐに仕入れをしてきました。 当時は素敵なドライフルーツやポプリをいれて品のよいものが多かったのですが、毎回展示会にいくごとにこのジェリーキャンドルが増え、いまでは楽天などでもキットを簡単に購入することができます。 家具などで言えば、いままで海外の家具は大物が多かったのですが、このところどの展示会を回っても、小ぶりのソファーやパーソナルチェアーがヨーロッパではトレンドになってきています。 こういうサイズ感などは、一つのメーカーが作り出したものが目を引き、他のメーカーも真似をして広がるという形のトレンド形成をしていくのだとおもいます。
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