心地よい「ヒュッゲ」な島、デンマーク・チュノー島での無音体験
2017.04.01 Satデンマーク人の友人が何度か私をチュノー島に連れて行ってくれました。
チュノー島はとても小さな島ですが、税率の高いデンマークでは、この島に別荘を持てる人、または退職後に移住できる人は限られた富裕層。
この島には車を乗り入れることができません。
フェリーが1日に数本この島にやって来ますが、徒歩での上陸となります。
島での利用が許されているのは、トラクターとバイクのみです。
島には小さな消防署と一件のホテル兼レストラン、一件のお店しかありません。
漆喰と藁葺き屋根、または海藻屋根の歴史を感じる家々がポツンポツンと建っています。
パンを食べる場合は、島で一件のお店に依頼して、焼いてもらいます。
パンやミルクを買いに行っても店番をする人をみることはあまりなく、小銭と電卓の入ったかごがおいてあるだけ。
欲しいものの値段を電卓で叩いて、お金をカゴに入れて商品を持ち帰ります。
誰もお釣りをごまかすことがなく、平和で信頼できる状況に安心感を覚えます。
島の人たちの誇りは、見た目を気にしないで、自由に生活できること。
自分たちが「素」で居られる島だということです。
どのデンマーク人も、お天気の日には思い切り日光浴をします。
とても印象に残っているのが、まだ気温が低く肌寒い、4月の晴れの日。
外に椅子を並べて何をするでもなく、日向ぼっこをしました。
その時に、「音」がないことに気づいたのです。
時々鼓膜を揺るがすのは、風だけ。
鳥のさえずりの声さえ聞こえません。
上空をいく飛行機の音も、普段当たり前の車のエンジンの音も、人の話し声も、犬の鳴き声も、何もない。
普段いろいろな音の中で生活している私たちにとって、この環境がどれだけ感性に訴えかけるものなのかを認識した瞬間でもありました。
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