母の思い

2016.12.17 Sat

私の誕生日は11月29日です。
毎年母は私の誕生日近くになると、1万円札が入ったご祝儀袋を贈ってくれます。
いつ母がこういったことを始めたのか、よく覚えてはいませんが、少なくとも15年ほどは続いていると思います。

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最初は
「いつももらってばかりいて申し訳ないから、誕生日くらいおごらせて」
と言って、お祝い袋を手渡してくれました。遠慮する私に、
「私はね、小金持ちだから、使うところもないし、少しは使わせて」
と言ったり、
「たまには自分のことだけを考えて、好きなものを買いなさい」
と言ったりします。
 
最初のうちは母の言葉通り、もらった1万円にちょっとお金を足してバッグを買ったり、お財布を買ったりしていました。
 
ところが父が肺がんだと診断されたあたりから、
「もしかして、お母さんからこうしたお祝いをもらえるのは、今年が最後かもしれない。」
という気持ちが頭をもたげました。
そう思うともったいなくて、母からのお祝いを使えなくなりました。
 
今年も母からお祝い袋をいただきました。
「美味しいものでも食べてください」
という、母の独特の筆跡。
 
神棚にあげたまま使えない母からの贈り物。
これから先も使えないかもしれません。

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