医師に松葉杖を取り上げられそうになった話
2020.07.10 Fri今まで何度も交通事故に遭ったことがありますが
「低気圧がきたからあちこちが痛い」
「雨の日は節々が痛い」
という経験はありませんでした。
ところが今回の怪我は全く別。
朝起き上がって、最初に立ち上がったときから初動の動きをする度に激しい痛みが左足に走ります。
トレーナーの友人曰く、足を長く着いていなかったために、足の裏のアーチを引き上げる筋肉が動き出しの時にうまく起動しなくなっていて、そのせいで痛みが走るとのこと。
ゆっくりと歩く練習が必要だそうです。
特に雨がシトシトと降る日は足自体がとても重く、とにかく「痛い」のです。
そんななか、いつもの病院でリハビリに行くと、リハビリ担当のお兄さんたちは
「少しづつだけれど、よくなってきています」
「膝の曲がる角度がだんだんと小さくなっています」
と励まし、少しでも良い歩行ができるように援助してくれました。
そして二週間ぶりのレントゲン撮影をし、診察へ。
名前を呼ばれたものの、立ち上がってから一歩目が痛くて足が出ません。
松葉杖をついて、慎重に進む私と名前を呼んだ看護師が一緒に歩きながら、
「痛いですか?大丈夫?」
「なんだか今日は痛くて最初の数歩が出ないんです」
と会話しました。
廊下にある低い椅子に腰かけられず、立ったまま呼ばれる順番を待っていました。
ところが、医師はレントゲン写真を見るなり
「もう骨もしっかりと固まってきているから、怖がっていないで、歩かないと」
と言います。
スネの部分にはまだ大きなヒビがしっかりと見えるのに、です。
もちろん歩けるように家では練習をしていますが、
「初動が痛いんです」
という私の言葉は完全に無視。
「恐怖心があるからダメなんです。あなたはもう歩く練習をしないと」
前回までは「やっと骨が外側にでき始めた」と話していた医師の変わりように驚きました。
「わかりました。なるべく家の中では松葉杖を使わないように努力してみます」
と言って診察室を後にしようとした私は、さっきまで使っていた松葉杖がないことに気付きました。
「え?どうやって帰るんですか?」
と言うと、松葉杖を隠した看護師が先生に指示を仰ぎます。
「今日はしょうがない。返してやって」
と少しの間を置いて医師が言いました。
何度も何度も松葉杖を使うなと言われて、それでも松葉杖が手放せないのであれば取り上げられても文句は言いません。
でも今日は痛くて痛くてやっとのことで医者まで行ったのに、いきなり「松葉杖を使わないで歩け」と言うのはあまりに杜撰な対応だと思いました。
うちの会社の若い女の子が足首を折って、しばらくギブスをし、松葉杖で会社にきていたそうです。
私は家で療養中だったので後日聞いた話ですが、
「Aさんが松葉杖を医者に取り上げられて、痛くて痛くて老婆のような格好でひどいびっこをひきながら会社に来ていました。私ならあの状態では会社を休みます」
と他のスタッフが言っていました。
手術してボルト入れたばかりなのに、医者が「早く自分の足で歩け」と松葉杖を取り上げたそうです。
もしも日本の整形外科医がそういう対応をするようにと大学で教育を受けているなら、先進国の他の国で開業しないことを強くお勧めします。
間違えなく訴訟を起こされる対応だと思うからです。
痛みは当人にしかわかりません。
だからこそ、通り一遍の対応をしてはいけないと思うとともに、慎重な対応が必要だと感じます。
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