心理ゲームに負けない心を持つために

2017.09.02 Sat

私は自分で言うのもなんですが、かなり素直で、まっすぐなタイプです。
小さい頃から祖母に育てられたため、祖母の倫理観を徹底的に仕込まれました。

祖母は自身が非常に病弱で、6人中3人の子供に先立たれたことから宗教にすがる部分がありました。
特にどの宗教を教え込まれたと言うのではありませんが、祖母がよく私に教え込んだこととして、
1)自分がされたら嫌なことは人にしない
2)恨み、嫉妬、妬み、と言うような悪い感情を持つと、それが自分に戻ってくるからそういう悪い感情は持たない
3)徳を積めば、必ずやその徳は自分に戻ってくる
と言うシンプルなものでした。

私が学校で嫌な思いをして家に帰り、その友達の悪口を言うと、すぐに祖母は、
「芳子や、お前は全く悪くなかったのかい?」
と聞きました。そして
「少しでも自分に後ろめたい気持ちがあったら、悪口を言うんじゃない」
と言うのでした。

そのような祖母の教えの中で育ってきた私は、ある意味とってもまっすぐに育ち、素直で、寛大な人間になりました。

ところが自分が大人になってわかったのは、普通の人は、もっと自分の感情に素直で、怒りや悲しみ、そして嫉妬などをあらわにするということ。
正直、ショックを覚えました。

私のブログを見た先輩に
「芳子さん、誰もが芳子さんみたいに、寛大で、正道を歩く人ばかりではないのよ。茨の道を歩いてきた人は、もっとエグいのよ」
と言われましたが、私の中にはしっかりとした倫理観が出来上がっており、先輩の言う意味がわかりませんでした。

ところがある時、私が信じて全く疑わなかった人が、私を大きく裏切りました。
しかし、その人は、私に嘘をつきました。
そのため、私は長いこと
「自分の言動がその人の裏切りの原因だったのだ」
と思い、後悔の念を抱いて悩みました。

数ヶ月悩んでいた私の元に、その人の言っていたことと異なる真実のニュースが飛び込んできた時には、逆の意味でショックを覚えました。
私を裏切った人は、自分の行為を正当化するために、私の罪の意識を利用して、嘘の話で私を痛めつけたのです。

「これが心理ゲームなのだ」
と生まれて初めて気づきました。

つくづく思うのですが、自分が倫理的に悪いことをした時に、それを正当化するためだけに、相手を苦しめることは罪です。
絶対にしてはいけません。

そんなことをして、自分自身の過ちを正当化したところで、心の片隅に、罪悪感が残らないはずはないのですから。

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