海外出張の強い味方は、敏腕トラベルエージェント

2018.03.17 Sat

海外出張が増えた時、最初のうちは今のようにオンラインでチケットをとれる時代ではなく、一般的な旅行代理店経由でチケットを取ってもらっていました。すると、パーカーさんという私の尊敬していた先輩が、
「芳子さん、私のトラベルエージェントを紹介してあげるから、彼に色々依頼するといいですよ」
と言って、当時ルフトハンザに務めていらした石橋さんという人を紹介してくれました。

その石橋さんにお世話になっていたのですが、私の取引先が多岐に渡るようになると、石橋さんが
「芳子さん、私の友人でとってもいいやつがいるので紹介しますよ」
と言って、柿沼さんというトラベルエージェントを紹介してくれました。

柿沼さんとはもう15年以上のお付き合いだと思います。
その間に彼自身が何回か帰属先を変更しても、彼自身の人柄と力量を信じていて、ずっとエージェントをお願いしてきました。

先日、エールフランスでパリの展示会に行く予定がありました。
1~2月はヨーロッパで展示会が多いせいか、いつもよりも航空運賃が高いです。
ドイツに行く時もSASを使ってコペンハーゲン経由でフランクフルトに入ったのですが、今回はパリが目的地だったので、比較的安いエールフランスで行くことになっていました。

真夜中近くに羽田を出る便に乗ることになっていたので、当日はゆっくり出て行けば良いと構えていたところに電話がきました。
「芳子さん、エールフランスが欠航になりましたが、ヨーロッパが嵐で、このままだと明日の夜中の出発になります」
すでに展示会でのミーティングがセッティングされており、一日のロスも許されません。
「芳子さん、それでは今すぐ家を出られますか?そうすれば、高崎から上野までの移動中に、なんとか他の便を探します」
この時点で11:30でしたから、すぐにタクシーを呼び、駅に急ぎました。
「高崎から上野駅まで約45分かかります」
「その間に羽田の便にするか成田の便にするか、頑張って調整してみます」

新幹線が大宮に着いた頃、電話にて柿沼さんと話し合い、本来予約をしたエールフランスより倍以上の価格のルフトハンザを羽田から選択するか、少し長いフライトになるものの価格がほぼ同じにできるエアータイか、またはエールフランスと同じ系列の中国東方航空を使用し成田から上海経由でパリに入るかの相談をしました。
どちらにしてもエールフランスは天候による欠航なので、特別待遇はできないとのこと。
「それでも東京駅に着くまで、なんとかエールフランスに掛け合うから、そのまま東京駅まで移動してください」
と言われました。

その直後に、新幹線の中の電光掲示板に成田エクスプレスに飛び込みをした人がいるため、4本ほどの成田エクスプレスが欠便というニュースが流れました。
そうなると、成田に移動するには、上野駅からの京成しか選択肢はなくなります。

再度柿沼さんに連絡を入れ、
「柿沼さん、もうこれ以上迷っても仕方ないので、ルフトハンザをやめて、成田発で決めましょう。そうすれば、次の上野で乗り換えられます。でなければ間に合わなくなります」
と伝え、成田には上野経由で向かうことにしました。

正直どちらかといえば、タイ航空の方が良いと思っていました。
中国東方航空なら第二ターミナルに降りなくてはなりませんが、タイ航空なら第一ターミナルから行けます。
すると、第二ターミナルに着く2分ほど前に柿沼さんから連絡が入り、
「やはり埒があかないので、タイにしましょう」
ということで、その時点でタイ航空を使用することに決定しました。

成田について、カウンターの近くで待機していると、チケットの発券の連絡が入り、めでたく飛行機には間に合いました。パリに着く時刻も、ほぼ当初の予定のエールフランスと変わりません。

乗る飛行機もわからない状態で家を出て、成田か羽田かを選択し、さらにどの航空会社を使うかを決めて、搭乗時刻に間に合うようにするというのは、柿沼さんの素晴らしい指示力、交渉力がなければ実現できません。
また何も確定していない状態で動くというのは、旅行慣れした経験値がないとできないことだと思います。

 

普通にインターネットでエールフランスに問い合わせをしたり、電話を入れたところで、欠航と決まった便の場合、次の日のフライトを待つしかないのが普通です。
それを色々な航空会社のフライトを見つつ、なんとか価格までおなじ圏内に入るようにしてくれたのです。
こんな敏腕トラベルエージェントはそうそういないと思います。

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